卒業式を1週間後に控えた今日、5年生にこんな話をしました。
────────────────
皆さんは、1年生に入学してから今日までに、6年生に優しくしてもらった
り、助けてもらったりしたことが、1度や2度はあるでしょう。それは、こ
の学校ではなくてもいいんです。前の学校でも、その前の学校でもいいんで
す。誰でもきっとあるはずです。
その6年生が、今この時期、日本全国で小学校を卒業していきます。お世話
になった6年生のところに行って、あらためて「ありがとうございます」と
お礼を言うことはしませんね。本当はお礼を言った方がいいのですが、恥ず
かしかったり機会がなかったりしてなかなか言えるものではありません。
ですから、そのお礼の気持ちを、卒業式の別れの言葉に込めるのです。セリ
フは「ありがとうございます」ではないかもしれません。「雨の日も」だっ
たり、「委員会活動での6年生の姿が」だったりします。でも、セリフは何
でもいいんです。そこに感謝の気持ちを込めることが大事です。感謝の気持
ちを込めて「雨の日も」と声を出すんです。
日本中の小学校で、日本中の5年生が、日本中の卒業生に一番長い間、お世
話になったんです。皆さんも、この学校で6年生に一番長い間お世話になっ
たんです。その6年生に感謝の気持ちを込めてください。
そういう気持ちがセリフに乗って、6年生の心に響きます。別れの言葉を言
うときには、その気持ちを忘れないでください。この気持ちがあれば、声が
少しくらいそろわなくても全く問題ありません。
────────────────
別れの言葉の練習は、残念なことに繰り返せば繰り返すほど、最初の感動は
薄れてきて、形式的になっていきます。
なるべく新鮮な気持ちで取り組ませるためには、ときどき、子供の心に新し
い風を送ってやらなければなりません。
新しい目標、新しい視点、新しい心構え、そういうものを少しずつステップ
アップさせながら伝えていくことで、少しでも新鮮な気持ちを保ち続けるこ
とができると思います。
- http://jikkankatari.blog.fc2.com/tb.php/87-0c915f90
トラックバック
コメントの投稿