「大事をなさんと欲せば小事をおこたらず勤むべし」とは、二宮尊徳翁のお
言葉です。
「千丈の堤も蟻の一穴から」ということわざもあります。
「小さなことの大きな意味」と、我が師、野口芳宏先生からお伺いしたこと
もあります。
いずれも、小さいことの大切さを言い表しています。
しかし、私達はともすると
「これくらいはいいか」
「1回や2回は目をつぶるか」
「1人か2人だからかまわない」
と思いがちです。
このように思うことが、いつでもどこでも悪いということではありません。
逆に言えば、そのようにしてもよい時と、そのようにしてはならない時があ
るということです。
そのようにしてはならない時はどのような時でしょうか。
・知識、技能に関わることではなく、行動、態度に関わる時です。
「できない」のではなく「やらない」時です。
やるべきことが分かっているのにやらないという時です。
このようなときに「まあいいか」という態度を教師が取れば、子供たちはど
んどんと「いい加減(悪い意味で)」になっていきます。
「できない」のではなく「やらない」という場合、どんな小さなことでもお
ろそかにしてはなりません。これは「あり方」に関わることだからです。
教え諭してもよいでしょう、注意、叱責も必要かもしれません、いずれにせ
よ、教師が「見過ごさない」ということを態度で実地に示すことが必要です。
しかし、小さいことも見過ごさないためには、思いのほか、多くのエネルギー
が必要となります。だから、これを見過ごしてしまうことが多くなります。
そこから堤防が決壊します。
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