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コミュニケーション・マジック(子どもに語るちょっといい話No077)

★人と人とが触れ合ってコミュニケーションをとるだけで、何かが生まれることがある。コミュニケーションにはそういう不思議な力がある。人と関わることの大切さ、関わることの可能性を語って、クラスのまとまりを強くしたい時に。



ある会社の話です。

その会社は物を作る会社でした。

しかし、特別に目立った商品を作っているという会社ではありませんでした。

会社の中でも、商品の設計をするところ、その設計に従って商品を作るところ、できあがった商品をいろんなところに売り込みにいくところなど、それぞれが独立して仕事をしていたそうです。



ところが、ある時その会社が素晴らしい製品の開発に成功したのだそうです。

今までそのようなことのなかった会社なのに、いったいどうしたのでしょうか。

ものすごく優秀な社員を雇ったのでしょうか。

大きな予算をかけて高性能の機械を買ったのでしょうか。

どこかの高い開発技術を持った会社と提携したのでしょうか。



実は、そのどれでもありません。

ある簡単なことをしただけです。

それは何か。

それは、実はランチの仕方を変えただけなのです。



それまで、その会社の人たちは、お昼ご飯を会社の食堂で食べたり、お弁当を持って来たり、仲間と外に食べに行ったりと、それぞれの方法でとっていました。

それを、全員がその会社の中にある社員食堂で食べるようにしたのだそうです。



それだけではありませんでした。

食堂のテーブルには番号札が置いてあります。

社員は食堂の入り口でくじを引きます。

くじには番号が書かれていて、その番号の席に座ってお昼ご飯を食べるのだそうです。

こんな風にランチの仕方を変えたのです。

ただこれだけです。



しかし、これをしてから大きな変化が起こりました。

くじで席を決めますから、初めてとなり同士で座る人がたくさんいました。

隣同士になれば、自然と話が始まります。

お互いに、自分の仕事のことや相手の仕事のことを話したり聞いたりします。



そんなことを話しているうちに、新しい製品のアイデアが生まれました。

アイデアが生まれれば、それを設計する人、製造する人、売り込む人などがどうすれば商品として完成するのかを、さらに話し合います。

それまでは、設計をする人ならその人だけで話し合っていたところに、製造が専門の人や売り込みが専門の人が加わりますから、それまで以上の素晴らしいアイデアが出されました。



こうして、今までにない素晴らしい製品ができあがったということです。



素晴らしい製品を開発しようと社長が命令したわけではありません。

お金をたくさんかけたわけでもありません。

ただ、いろんな人たちが集まってコミュニケーションが始まったら、そこから自然と素晴らしい製品のアイデアが生まれたのです。



こういうところに、コミュニケーションのマジックがあると思いませんか。



私達は、偶然ですがせっかく1年間同じクラスで過ごしています。

いつもいつも仲の良い人と過ごすのは、それはそれで居心地のよいものです。

でも、たまにはいつもと違う人とコミュニケーションをとってみてはどうでしょうか。

その中から、それまで気づかなかったことに気づいたり、新しいアイデアがひらめいたりすることがあるでしょう。



ただコミュニケーションをするだけです。

でも、そこにはコミュニケーション・マジックがあるのです。

皆さんの生活にも、コミュニケーション・マジックが起きたら、素晴らしいでしょうね。

ぜひ、挑戦してみてください。


参考:「名言セラピー」(2007.3.10)
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栃木県で小学校教員をしています。
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