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海の命 2

海の命の2時間目です。卒業式の練習が少し伸びたので、実質35分くらいになってしまいました。それで子どもたちに十分に考えさせずに説明をしてしまっているところが多々有ります。


●技量抜群の父親が死んでしまったのは、巨大なクエと格闘して負けてしまったからか、それとも何か別の理由があるかというところで、前の時間は終わりました。そして、その証拠が書いてあると言いました。そこがどこか分かりましたか?

・「父はロープを体に巻いたまま」というところです。

○どうしてそう思った?

・・・・・

・「父のもりを体につきさした瀬の主は」というところで、もりを体につきさしたんだから、闘ったということになるから。

・「父はロープを体に巻いたまま」というところ。クエを闘って苦しくなったならば、自分でロープをほどいて上がってくればいいのに、ロープを体に巻いたまま死んでいたからです。

○今の意見について、どう思いますか?

・賛成です。理由は同じです。

○この技量抜群の父親ですから、クエと闘っていて息が苦しくなって危ないと思ったらロープを解いて上がってくればいいわけです。そのタイミングが分からなくておぼれて死んでしまうというのは考えにくいですね。でも、父親はロープを体からはずさなかったわけです。どうしてなのでしょうね。その理由が、この先を読んでいくと分かります。



●ところでこういう言葉があります。(「一沈一珠」と板書)いっちんいっしゅと読みます。どういう意味かというと、海女さん、海にもぐる女の人で海女さんていますね、その海女さんについての言葉です。沈むというのは潜ることですね。海女さんが一度もぐったら、珠というのは真珠の珠です、真珠を一つ見つけるまでは、どんなに苦しくても上がらずに頑張るということです。
 皆さんもこれからいろいろな苦しさを経験すると思いますが、苦しさの中でも何か一つ真珠のように光るものを見つけるというつもりで頑張れるといいですね。一沈一珠という言葉を覚えておくとよいでしょう。



○さて、今日は続きの場面を読みましょう。194ページ3行目までを黙読してください。

○中学校を卒後する年の夏ですから、太一は何歳くらいですか?

●その年に与吉じいさに弟子入りします。どうして与吉じいさを選んだのでしょうか?

・与吉じいさは太一の父親が死んだ瀬に毎日一本づりに言っている漁師だから。

○だから、何なのですか? そこが分からないと理由になりません。毎日一本づりに行っている漁師だから、暇そうだと思って弟子入りしたの?(笑い)

・いつか太一の父親が闘ったクエと出会うかもしれないから。

○そうですね。魚の捕り方は違うけれども同じ場所で魚を捕っていればいつかめぐりあうチャンスがあるということですね。それに、与吉じいさもまた技量は抜群だということです。流れの速い瀬に毎日釣りに行くわけですからね。だから、太一は与吉じいさに弟子入りを頼むわけです。

○ところが与吉じいさは「もう魚を海に自然に遊ばせたくなっとる」と言います。どういう意味ですか?

・もう魚を捕りたくない。

○もう漁師をやめたいと思っているということです。それに対して太一は「ぼくをつえの代わりに使ってくれ」と言います。これはどういう意味ですか?

・与吉じいさができないことを太一がやる。

○そうですね。杖というのは身近にあって歩くことの助けになるものです。与吉じいさが年を取って弱ってできなくなったことがあるのなら、その仕事を自分がやるから弟子にしてくれというわけです。



●193ページの最初の段落には、与吉じいさの技量が抜群だということが3つ書いてあります。その3つは何でしょうか。ノートに書いてみましょう。

・50センチもあるタイを釣るというところ。

○確かに50センチもあるタイを釣るのはすごいことですが、もっとすごいことがあります。

・・・・・

○「与吉じいさは瀬につくや、小イワシをつり針にかけて水に投げる」 瀬につくやの「や」ってどういう意味?

・すぐに

○そう。瀬につくとすぐにエサを付けて投げるんです。これ、普通の釣りではやりませんね。釣りをやっている人は分かるけど、まずその場所にいくとどのへんが釣れそうかなとポイントを探すんですね。でも、与吉じいさはそのポイントを一瞬で見つけるわけです。瀬につくやいなやそのポイント見極めてエサをつけて投げ込むわけですね(「ポイント」と板書)。

○「それから、ゆっくりと糸をたぐっていくと、ぬれた金色の光をはね返して、五十センチもあるタイが上がってきた」 ということは、投げると一回目で釣れるわけですね。つまり、百発百中なんです(「百発百中」と板書)。

○さらに「タイが暴れて尾で甲板を打つ音が、船全体を共鳴させている」 船全体が共鳴するっていうのは、

・すごく生きがいい

○生きがいいということですね。普通、五十センチもあるタイを釣り上げるのは大変なんですね。で下手な人はちょっと弱るのを待ってから釣り上げます。タイがへろへろになるのを待つわけですね。でも、その船が共鳴するほど生きのいいタイが上げってくるわけですから、釣り上げる技術も素晴らしいわけです(「上げ方」と板書)。

○このように与吉じいさもまた技量が抜群だということが分かります。でも、それを見破った太一もまたすごいということですね。



●「太一は、なかなかつり糸をにぎらせてもらえなかった」とあります。釣りをさせてもらえないのですね。「上がってきた魚からつり針を外す仕事ばかり」をやらされています。その理由は何でしょうか。ノートに書いてみましょう。

○では、この続きは次の時間です。次の時間に理由を発表してもらいます。
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栃木県で小学校教員をしています。
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