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力は恥ずかしがり屋(子どもに語るちょっといい話No072)

★同じくらいの能力の子でも、自信をもっている子ともっていない子では言動や活躍の度合いに大きな差が出る。それくらい気持ちの問題は大きい。力はあるのに自信をもてない子に、自分にも力があるのだという自信をもたせたい時に。



みんなの中にも、積極的に何にでも挑戦する人、いろんな仕事や役割を進んでやってみる人がいますね。

反対に、そういうことがなかなかできないという人もいます。

どうしてできる人とできない人がいるのでしょうか。

もともともっている性格や力が違うからという理由もあるでしょう。

でも、もうひとつ自信をもっているかいないかという理由もあると思います。



自分ではできないと思っていると自信も生まれませんね。

でも、本当にできないんだからしかたがないとあきらめてしまう前に、本当にできないのかどうかよく考えてみてはどうでしょうか。



みんながよく知っているアリという昆虫について、こんな観察結果があるそうです。

北海道大学の長谷川先生という先生の研究です。

長谷川先生があるアリの巣の働きアリを観察していると、全然働かないアリがいることが分かったそうです。

おもしろいですよね。

働きアリの中にも働かないアリがいるんです。

働かない働きアリです。



それで長谷川先生は、その働かないアリだけを集めて観察をしてみたそうです。

するとどうなったと思いますか?

何と、働かないアリばかりを集めた集団を作ると、その中で働くアリが現れるのだそうです。

また、反対に働くアリだけを集めた観察もしてみたそうです。

こちらはどうなったと思いますか?

何と、働くアリばかりを集めた集団を作ると、その中に働かないアリが現れるのだそうです。



不思議ですよね。

この観察から、働くアリと働かないアリはその働く力とは関係がないということが分かります。

働く力があるから働いているのではないということですね。

それとは別の何かの基準によって働いたり働かなくなったりしているというわけです。



さて、アリと人間とを簡単に比較することはできません。

できませんけれども、先生はいろんな学級を担任してきて、アリと同じようなことが起こることをずいぶん見て来ました。

つまり、それまであまりいろんな役目や仕事を積極的にやる方ではなかった子が急に積極的になったり、その反対だったりするということです。



ということは、人の場合でも、ある役目やある行動をするかどうかというのは、その人にその役目ができる力とかその行動をする能力とかがあるからする、ないからしないということではないということです。

そういうことをする力はもともと誰にでもあるのではないでしょうか。

でも、何かのきっかけや何かの規準を超えないとその力が出ないのではないでしょうか。

言ってみれば、力は恥ずかしがり屋さんで、あまり表に出たがらないことが多いのかもしれません。



皆さんの中には、もともと力が備わっています。

その力は誰でも条件がそろえば出せるようになっているのですよ。

準備が整っていつでもオーケーになっているけど、ちょっと恥ずかしがり屋で物陰につい隠れてしまっているのです。



その力を表に出してあげましょう。

今よりももっともっと自信をもっていいのです。

だってその力が皆さんの中にはあるのですからね。

その力は出たい出たいって思っているんだけど、恥ずかしがり屋で最初の一歩が前に出ないのです。

その力を外に出してあげましょう。

その最初の一歩を踏み出させてあげるのは皆さん自身ですよ。




http://www.athome-academy.jp/archive/biology/0000001082_all.html
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栃木県で小学校教員をしています。
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