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友達も力(子どもに語るちょっといい話No052)

★子どもたちは能力が高いということを、勉強ができるとか、運動が得意とか、何かが上手にできるとか、その人個人の技能の高さのことだと考えてしまう。しかし、それ以外のいろんなことが総合的にその人の力になっているのだということに気づかせて、個人の能力にとらわれない自信をもたせたい時に。



ある所に、同じ会社に入った2人の若者がいました。

A君は、大学をとても優秀な成績で卒業してその会社に入りました。

本当はもっと大きくて有名な会社にも入れたのですが、A君は自分の力を信じて、将来はこの会社の社長になって会社を思うままに経営したいと思っていたのです。

もう1人の若者のB君は実はあまり成績はよくありませんでした。

よくないどころか、大学では試験の時は分からないところを友達に教えてもらったり、ノートを見せてもらったりして、何とか試験に合格できるという具合でした。

そんな成績でしたから、会社の試験にも合格できないと思っていたのですが、この会社を希望する人があまりいなかったので、合格できたようです。



会社に入ると、しばらくの間は会社の仕事を覚えたり、礼儀作法の勉強をしたりする「研修」ということをやります。

同じ時に会社に入った数人が一緒に研修をしました。

ある時、その研修でこんな宿題が出されました。

「売れ残って何年も倉庫に積んであった流行遅れの服を売る方法を考えて発表する」



Aさんは早速その日のうちに本屋さんでビジネス関係の本を何冊か買って帰りました。

そして、その本からアイデアを見つけ、インターネットでいろんなデータを調べました。

例えば、売れ残った服が流行していた時代とか、何歳くらいの人はどんな服が好みかとか、です。

それをいろいろと組み合わせて、自分なりの売る方法を考えました。



それに対してBさんは、どう考えればよいのかも分かりませんでした。

何しろ、学生の時からして試験もやっと通過したようなものですから、考えたりまとめたりするのが苦手だったのです。

そこで、Bさんは学生時代のように、いろんな人に電話をしてどうしたらよいかを聞くことにしました。

大学の時の同級生や先輩、大学の先生、幼なじみ、中学校の時の先生など、いろんな人に電話をしました。

先輩の中には実際にデパートの紳士服売り場で働いている人もいました。

中学の時の先生に電話をした時には、久しぶりの電話に感激した先生がずっと話していて時間がどんどん経ってしまったので、Bさんはちょっと時間がもったいなかったなと思いました。

それでも、Bさんもいろんな人にアイデアややり方を教えてもらって、何とか服を売る方法をまとめることができました。



さて、いよいよ発表の日がやってきました。

この発表会では、新入社員が1人ずつ発表をして、それを先輩や課長さんや部長さんが聞いて、誰が一番よかったかを決めたのだそうです。

結果はどうなったと思いますか?



Aさんが見事に1位をとりました。

自分で学んで調べて考えた方法も素晴らしかったのですが、発表の仕方も分かりやすくとてもよかったのです。

でも、実はAさんは1位になっても満足しませんでした。

というか、不満を持っていました。

どうしてだと思いますか?



それは、1位がAさんの他にもう1人いたからです。

それは、何とあのBさんでした。

AさんはBさんが自分では調べたり考えたりせずに、いろんな人に教えてもらった方法をまとめたということを知っていました。

Bさんが教えてくれたからです。

だから、自分の力でやり遂げたAさんの方が、人に教えてもらってやったBさんよりも評価されて当然だと思ったのです。

それがBさんも同じ1位だと言われたので、内心不満だったのです。



発表会が終わって、同僚や先輩がAさんに「おめでとう」と声を掛けても、Aさんは少しふてくされていました。

そんなAさんを見て、課長さんが声を掛けてきたそうです。

「Aの発表はアイデアもプレゼンもすごくよかった。さすがだ。お前には即戦力としてすぐに活躍してもらえそうだな」

でも、Aさんはやっぱり心から喜べませんでした。

そこで、課長に言いました。

「1位になったのはうれしいのですが、納得できないことがあるんです。Bが1位になったのはなぜでしょうか。彼の発表は確かによかったかもしれませんが、あのアイデアはBのアイデアではありません。いろんな人に聞いてそれをまとめたものです。私は全部自分で勉強して自分で調べて考えました。それが同じ1位というのが少し納得できません」



すると、課長さんがこう言ったそうです。

「お前の気持ちは分かる。しかし、実はお前がやったこともBがやったことも同じなんだよ」

そう言われてAさんはちょっと驚きました。

それで

「え? どうして同じなんですか?」

と聞いてみました。

課長さんはこう言いました。



「お前が読んだ本もお前が調べたデータも、それは他の人が書いたり作ったりしたものだ。他の人が書いたり作ったりしたものを読んだり見たりしたという点ではBと同じなのさ。ただ、お前はその情報を人と会ったり話したりせずに手に入れ、Bはその情報を人に会ったり話したりして手に入れたというところが違うだけだ。つまり情報を手に入れる方法の違いだけということさ」

「でも課長、私はその情報を自分なりに考えてまとめました。でもBは」

「それも同じことだよ。Bだってまず誰に聞いたらいいかを考えたのさ。聞くところによると、先輩に紳士服売り場に勤めている人がいるそうじゃないか。Bはまずその先輩に電話をしたらしい。その先輩から、ある年代の人は流行よりも自分の好みや値段で買うことが多いと聞いて、ちょうどその年代になっていた中学の時の先生に電話をしたらしい。そうやって考えながらいろいろとアイデアを教えてもらっていったんだよ。お前が自分で情報を手に入れることが得意なように、Bはいろんな人に教えてもらいながら情報を手に入れるのが得意だということだ。そういうことだって立派な能力なのさ。能力っていうのはそういういろんな力の足し算で、それが総合力というものなんだよ」

Aさんは課長さんの話を聞いて、なるほどそういうものかと納得したそうです。



こんなふうに、私たちは自分でやることが大事だと言われているので、どうしてもAさんのように人に教えてもらわないで自分でやり遂げることがいいことだと考えがちです。

もちろんそれはとても大事なことです。

しかし、それだけがいいというのではありません。

困ったときに助けてくれる人がいる、心配な時に頼りにできる人がいる、分からないときに聞ける人がいる、そういうこともその人の能力のひとつなのです。

その人が困っているときに、よく知っている友達が教えてくれるとしたら、その友達の力もその人の力だと考えていいのです。

そう考えると、いろんな友達を持つということが、自分の能力を強く高くするひとつの方法だとも言えますね。
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栃木県で小学校教員をしています。
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