ちょっといい学級を作る14のSTEP
学級作りについて、まとまったものを書いて行きます。
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│1 ビジョンをもとう
│2 子供との距離感を詰めよう
│3 学級にルールを作ろう
│4 話をきちんと聞く指導をしよう
│5 返事・挨拶・履き物そろえを学校一にしよう
│6 一人一役を徹底させよう
│7 担任の在り方を分かってもらおう 自分を語ろう
│8 子供との距離感のバランスをとろう
│9 叱られ方を教えよう
│10 楽しい瞬間を作り・楽しいイベントをやろう
│11 子供の自主性を「待って」伸ばそう 発言力を鍛えよう
│12 忘れ物「0」に取り組もう
│13 教師の思いを語ろう いい話を教えよう よい本を読み聞かせよう
│14 子供主体で大きなイベントをやろう
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│2 子供との距離感を詰めよう③
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「たとえば、俺が若い頃にカウンセリングを勉強したときよく言われたのは、
相手をそのまま受け入れるっていうことだね。」
「そのままですか?」
「そう。そのまま受け入れるっていうのは、具体的にどうするのかというと、
ひとつはクライアントが言ったことをそのまま返す。例えばクライアント
が『この前、友人に悪口を言われたんです」って言えば「友達に悪口を言
われたんですね」って返す。これをすると、クライアントは自分の話を聞
いてくれていると感じる・・・らしい」
「らしい・・・ですか?」
「うん、昔勉強したことで、確実かどうか分からないから」
そう言って中山先生は声をあげて笑いました。つられて弘乃さんも笑いまし
た。難しい話になるのかなと思ったのですが、ちょっとほっとしました。
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│相手を受け入れる
│・言葉をそのまま返す
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「言葉をそのまま返すんだけど、いつもいつもオウム返しのようにしている
と、そのうち、『この人は私が言ったことをそのまま言ってるだけじゃな
いか。やる気あるのか!』なんて思われるようになるよ」
「確かにそうですね。小さい頃、友達がしゃべったことを真似する遊ぶがあ
りましたけど、あれやられるとすごくいやでした。やる方は楽しかったけ
ど。あっ、これいじめですか?」
「一歩間違えるとね。今は大人も子どもも『生きるのりしろ』が少なくなっ
てるから、直で本体まで届いちゃうからなあ」
「生きるのりしろですか。何ですかそれ?」
「うん、そりゃまた別の機会に話そう。話をもどすけど、ただ言葉をそのま
ま返すことだけをやっていると、ちょっとバカにされたような気分にもな
ってくるから、これじゃあ、受け入れるってことにならないね。そこで、
次の段階は、その時のクライアントの気持ちを代弁してあげるっていうこ
とをする」
「気持ちを代弁するんですか?」
「そう」
弘乃さんは「生きるのりしろ」という言葉が頭から離れなくて、気になって
いたのですが、メモだけはちゃんととりました。
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│相手を受け入れる
│・言葉をそのまま返す
│・気持ちを代弁する
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「気持ちというか、そのときの心理とうか、例えばさっきの例だと、クライ
アントが『この前、友人に悪口を言われたんです」って言った場合、「友
達に悪口を言われたんですね」って返した後で、「信頼していた友達に悪
口を言われて、ずいぶんがっかりしたでしょうね。友達のことも信じられ
なくなりますね』って、その時の相手の気持ちを想像してそれを代弁して
あげるということだね」
「へ~、何かそう言われると分かってくれたんだっていう感じになります」
「そうだろう。これがはまると、クライアントから『そうなんです!』とか
『分かってくれますか!』なんて言葉が思わず出るよ」
「そうすると、自分のことを受け入れてもらったっていう気持ちになるんで
すね」
「そう。その通り。よく分かってるじゃない」
弘乃さんはほめられてちょっとうれしかったのですが、疑問もありました。
「それで先生、そのことと距離感を詰めることとどういう関係があるんです
か?」
「うん、今言ったようなカウンセラーとクライアントの関係、自分のことを
分かってくれる、受け入れてくれる、このカウンセラーになら何でも話せ
そうだっていう関係を、先生と子どもとの間に作るっていうのが、距離感
を詰めるっていうことになるかな」
弘乃さんは、何となく分かった感じになりました。
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│相手を受け入れる ┐
│・言葉をそのまま返す │→ 距離感を詰める
│・気持ちを代弁する ┘
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