全国学力テスト、体力テストの両方で、福井県がトップクラスにつけている
のだそうです。
学力テストでは平成19年から3年連続で、中学の部(3年生)では1位、
小学の部(6年生)は秋田県に次いで2位。
また全国体力テスト(「全国体力・運動能力・運動習慣調査」)でも、平成
22(2010)年には小学生(5年生)、中学生(2年生)の男女とも1位。
これは誇るべきことでしょう。
その秘密はどこにあるのでしょうか。
太田あや『ネコの目で見守る子育て - 学力・体力テスト日本一!福井県の教
育のヒミツ』(小学館)には、いくつかの実践が紹介されているそうです。

1 登下校の際は、校門で学校に向かって一礼
2 給食を前にして、合掌
3 ある中学校では「無言給食」を実施
4 地元産業の越前漆器を食器として使う
5 廊下で、ぞうきんを前に正座、黙想
アマゾンのレビューにもありましたが、これを実践したからと言って、その
学校や地域が福井の教育のようになることはないでしょう。
ここに現れているのはあくまで「表層」の部分であり、「深層」の部分、つ
まり「根本・本質・原点」は別のところにあるからです。
このことが学校で粛々と行われるまでには多くの困難があったことと思いま
す。それを一つ一つ解決していく過程で「深層」の部分が養われていったの
です。ですから、そこを通り越していきなり「表層」だけを真似たとしても
なかなかうまくいくものではないと思います。
しかし、 「外は内を養い,内は外を資(たす)ける」と言います。
(『小学生の行儀作法』横山験也著 PHP)外見を真似することに意味がないわけではありません。たとえ真似から入っ
たとしても、つまり「表層」から入ったとしても、それが内をつまり「深層」
を養うことは十分に考えられることです。
でも、この実践を学校あげて取り組むには多くの反対がありそうです。
お辞儀とか正座とか合掌とかの行為には、いろいろと余計な考えが付きすぎ
てしまっているようですので。
福井の教育の秘密の本は、明日か明後日には届くでしょう。
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作法の視点から読んでみたいと思っています。
良い本の紹介,感謝しています。