転任する教師が担任していた学級の保護者から電話で質問がありました。子
どもたちにお別れの手紙を書かせたいが、離任式の日に渡す時間があるかと
いうことでした
大変ありがたいことだと思いました。
担任の先生と別れるにあたって、手紙を書き、プレゼントを作り、花束を準
備し、こういうことが多くの学校で行われていることでしょう。声を掛ける
のが、保護者の場合、児童・生徒の場合、同僚の場合と違いはあるでしょう
が、「恩」を教えるよい機会であると思います。
できれば、これを「別れの寂しさ」を表す機会だけにとどめず、先生の恩に
対する「感恩」「謝恩」の機会ととらえ、そのように子供に話したいものだ
と思います。
中には、不幸にして教師とあまりうまくいかなかった子もいることでしょう。
そういう子がどうしても書きたくないというのならば、無理に謝恩の手紙を
書かせることはないと思います。しかし、その場合でも、手紙を書く意義と
伝え手紙を書くことを勧めてみることは必要なことと思います。それが、そ
の子の心を養うことになるからです。
以前、3年生をつれてJAのトマト集荷の様子を見学に行ったことがありま
した。見学と説明を終えたところで、JAの方のご厚意で、出荷物のトマト
を賞味させていただいたことがありました。
ところが、子供の中にはトマト嫌いがいて、その子は一口も食べませんでし
た。最後に、
「ごちそうさまでした、とお礼を言いましょう」
と子供に言うと、
「ぼく、食べてないよ」
と言うのです。
気持ちは分かります。そこでこんなことを言いました。
「みんなの中にはトマトが嫌いで食べられなかった人もいるでしょう。でも
JAの方はみんなのためにわざわざ出荷用のトマトを切って用意してくださ
いました。その気持ちに対してごちそうさまを言うのですよ。JAの皆さん
の気持ちは誰にでも同じように届いているはずです」
教師とのお別れの手紙もまた、同じことなのかなと思います。
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どちらも使い方ですが、
手紙は 葉書は 良いです。
先生が担任をされていたとき、一人一人に葉書を書かれていたと伺いました。
素晴らしいご実践です。
先日、
「できる教師の・・・~書き方」を開いておりました。
学ぶところ多大です。
有難いです。