故井上ひさし氏の言葉に次の言葉があります。
むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、
おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、ゆかいなことはあく
までもゆかいに
最後に「教える」「教えたい」と言う言葉を付け加えれば、教師として読ん
でも大変含蓄のある言葉です。
1難しいことを易しく
2易しいことを深く
3深いことをおもしろく
4おもしろいことを真面目に
5真面目なことを愉快に
こういう視点から見直すと、教材作りのヒントが見えてくるように思います。
ひとつ「おもしろい」という言葉の意味には注意が必要です。辞書を引くと、
意味が複数あります。
①気持が晴れるようだ。愉快である。楽しい。
②心をひかれるさまである。興趣がある。また、趣向がこらされている。
③一風変っている。滑稽だ。おかしい。
(広辞苑)
おもしろい教え方というものが、①と③に偏ってしまうと、単に愉快な実践、
滑稽な実践になってしまいます。それが悪いわけではありませんが、内容と
直接関係のない滑稽さで子供の興味を引くだけでは、子供の学力の向上とい
う授業の根本の達成は難しくなってしまうでしょう。
このおもしろさは、愉快、滑稽というおもしろさに加えて、趣向をこらして
子供の心が学習内容に惹きつけられるようなおもしろさでありたいものです。
どちらも子供の学習意欲を高めますので、双方があった方が効果的に教える
ことができるのではないでしょうか。
子供は②のおもしろさをあまり体験しませんし、実感することも少ないと思
います。すぐれた実践は必ず子供に②のおもしろさを体験させています。そ
ういう実践をしていきたいものだと思います。
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