3校の新採の先生4人が、それぞれの学校の初任者研修指導教員を招いて、
慰労会を開いてくださいました。
その最後の締めで、次のようなはなむけの言葉を申し上げました。
教育基本法の第9条には、次のように書いてあります。
「法律で定める学校の教員は、自己の崇高な使命を深く自覚し、絶えず研究
と修養に励み、その職責の遂行に努めなければならない」
およそ日本にある多くの職業の中で、法律によって「崇高な使命」と言われ
るのは、教員をおいて他にはありません。私達はまずこのことを深く自覚し
なければならないと思います。
また、研究と修養に絶えず励まなければなりません。私は、昨日は横浜で1
日研究会に参加してきました。朝7時に家を出て夜の12時に帰宅しました。
いくつになっても学び続けるということが大事です。
しかし、「愚者に学ぶ賢者は多く、賢者に学ぶ愚者は少なし」というように、
学ぶことは難しいことです。学ぶことができる者が賢者なのです。
学ぶために大切なのは「よき師、よく友、よき書物」と言います。この先生
は素晴らしい先生だという師をもつこと、語り合う友をもつこと、価値ある
本を読むこと、これが学ぶことです。
論語にも「己に如かざるものを友とするなかれ」とあります。自分よりも劣
ったものを友達にするなということで、これは戒めです。つまり、自分が一
番だと思っていい気になっていてはいけないということです。
実際、本を読むのはなかなかできません。友と真剣に語るという機会も多く
はないのです。では、どうすればよく学べるのか。私は今まで生きてきて思
うのですが、学ぶために比較的やりやすい方法は、自分が「ああこの先生は
素晴らしい先生だ」と思うそういう師を見つけ、その人のそばに少しでも長
くいることだと思います。そうして、その師の言葉を聞き、師の行動を見、
そういうことが知らず知らずのうちに自分の身に付いてくるのです。
学者と言われる人は全てその師匠をもっています。先生方にも自分の尊敬す
る師をもち、子供たちに先生もまた先生について勉強しているんだと、と語
れる教師になってほしいと思います。
対面同席五百生という言葉があります。この世の中でともに働いたり、一緒
に食事をしたりする人同士は、前世で500回以上の関わりをもった人だと
いう縁の深さを言う言葉です。
先生方4人と私達がこうして関わり合ったのも多くの縁があったからこそで
す。先生方には、ぜひこの縁を生かし、学び続けてこれからの長い教師生活
を充実させていってほしいと思います。
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