┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――|「素材研究こそ大事」⑤(第5章「教材研究」 第5講)|~できる教師になるための12章~ └―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――「文脈とは何か分かりますか?」畑山先生は広辞苑を読み上げました。「文中での語の意味の続きぐあい、とあります」「そうです」「何かよく分かりませんが」「あるひとつの言葉や文がどのような意味をもっているのか、それらの言葉や文がどのような...
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――|「素材研究こそ大事」④(第5章「教材研究」 第5講)|~できる教師になるための12章~ └―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――「線を引くべき言葉の3つめの学習用語ですが、国語の場合、学習用語そのものが教材文に書かれていることはあまりありません」「ということは線は引けないのではないでしょうか」「そのことを説明する前に、学習用語について説明をしましょう」「お...
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――|「素材研究こそ大事」②(第5章「教材研究」 第5講)|~できる教師になるための12章~ └―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――「作業としては素材研究は非常に単純です。作品を読んで、気になる部分に線を引き書き込みをする、この作業を続けることです。これは国語や道徳の場合に特に必要な作業ですが、教科書で教える場合には、算数でも理科でも社会科でも原則は同じです」...
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――|「素材研究こそ大事」②(第5章「教材研究」 第5講)|~できる教師になるための12章~ └―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――「どうして教師の立場を一旦忘れる必要があるのか。それは、読みを浅くしないためです」「浅くしないため、ですか?」「そうです。教師として読んでいると、どうしても『子どもに教える』ということが頭から離れません。そうすると、自然に『子ども...
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――|「素材研究こそ大事」(第5章「教材研究」 第5講)|~できる教師になるための12章~ └―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――「今日は素材研究について話します」「前回、ちょっと話題になったことですか」「そうです。よく覚えてますね」「耳新しい言葉なので覚えていたのかもしれません」「私たちは教材研究というとすぐに、その教材を『どう教えるか』ということを考えてし...
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――|「発問をつくる」④(第4章「教材研究」 第4講)|~できる教師になるための12章~ └―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――「それは非常に難しい質問です。それが簡単に答えられ、しかも簡単に実践できれば、君もこんなには発問に興味をもたないでしょう」「確かにそうです」「その難しい質問に私なりに答えたいと思います」「お願いします」「有田和正先生の有名な発問があり...
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――|「発問をつくる」③(第4章「教材研究」 第4講)|~できる教師になるための12章~ └―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――「授業の本質は学力の形成にあります。ですから、授業を構成する要因のひとつである発問も学力の形成を期してなされなければなりません。ですから、学力とは何か、学力が形成されるとは何か、そこのところがはっきりしなければ、優れた発問も定義できな...
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――|「発問をつくる」(第4章「教材研究」 第4講)|~できる教師になるための12章~ └―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――「今日は発問についてです」「それ、すごく興味があります。研究授業でもよく話題になりますよね。授業でいい発問をすることができると授業が盛り上がりますし」「そうですね。授業が盛り上がります。ところで、授業が盛り上がるってどういうことですか?...
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――|「イメージトレーニング」(第4章「教材研究」 第3講)|~できる教師になるための12章~ └―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――「今日はイメージトレーニングをしてみましょう」「イメトレですか?」「そういう略語ばかり使っていると、軽薄な人間だと思われますよ。人は見た目が9割で、しかも伝え方が9割ですから」「分かりました。気をつけます」「さて、イメージトレー...
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――|「形にする~見える化」② (第4章「教材研究」 第2講)|~できる教師になるための12章~ └―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――「物を準備するというと、具体物を想像するでしょうが、必ずしも具体物でなくてもかまいません。また、場合によっては上質紙1枚でもいいのです」院長はB4判の上質紙を1枚取り出しました。「上質紙1枚をどう使うのですか?」「使い方はいろい...
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――|「形にする~見える化」 (第4章「教材研究」 第2講)|~できる教師になるための12章~ └―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――「さて、今日は、具体的に授業の準備をどのようにすればよいのかについてです」「よろしくお願いします」「教材研究とはズバリ・・・」院長はじっと畑山先生に目を向けたまま黙っています。「何でしょう?」「ズバリ・・・物です」「物ですか?」...
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――|「教材研究って何?」 (第4章「教材研究」 第1講)|~できる教師になるための12章~ └―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――「今日から、新しい章に入ります。第4章『教材研究』です。大項目<使命と向き合う>の第一です」畑山先生は、ようやく教育に関係のある話題になったなと思いました。「今、君は、この学院の授業もやっと教育に関係のあるものになってきたなと思っ...
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――|「感謝してますか?」 (第3章「仕事の姿勢」 第5講)|~できる教師になるための12章~ └―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――「さて、今日は仕事の姿勢についての最終講義です」「よろしくお願いします」「君は『あるレジ打ちの女性』という話を知っていますか?」「多分知らないと思います」「そうですか。こういう話です」そう言って、院長はプリントを取り出し、ひとつ...
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――|「頼まれたら断らない」 (第3章「仕事の姿勢」 第4講)|~できる教師になるための12章~ └―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――「私が昔教師をしていた頃の話をひとつします」「はい」「職員会議で運動会の計画を検討していました。余談ですが、その頃は今のように勤務時間を気にすることがほとんどなくて、職員会議が終わるのはいつも19時頃でした」「そんなに会議をや...
「FC2おすすめブログ」に認定されています。お知り合いの方にもご紹介いただけるとうれしいです。さて、授業参観ではどんな授業を行いますか?先日出版させていただいたには、「メソッド8」として、自主的・積極的な学習活動を作っていくための具体的な方法を書かせていただきました。この中で行っている、一問一答式の対話訓練は、実は授業参観で行うととても楽しい授業になります。いくつか特徴をあげると1 子どもたち一人...
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――|「足、あるんでしょ?」 (第3章「仕事の姿勢」 第3講)|~できる教師になるための12章~ └―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――「今日は職員室に出没する幽霊についての講義です」「幽霊ですか?」「そうです」「よろしくお願いします」「君は幽霊になったことがありませんか?」「え? ・・・ないと思います。たぶん」「私は結構幽霊になったことがありました。それに幽...
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――|「下手でもいいから」 (第3章「仕事の姿勢」 第2講)|~できる教師になるための12章~ └―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――「今日は『拙速』についてお話をします」「せっそく?」院長はホワイトボードに「拙速」と書きました。畑山先生はちょっと考えてから広辞苑を引いてみました。「せっそく。仕上りはへたでも、やり方が早いこと。「兵は―をとうとぶ」「―を避ける」...
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――|「それいつまでにやるの?」3 (第3章「仕事の姿勢」 第1講)|~できる教師になるための12章~ └―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――「さて、これらはうっかり忘れを防止するための方法ですが、納期が守れないもっと深刻な理由が、分かってはいたが提出が間に合わないというものです。間に合わない理由には大きく分けて2つあります。ひとつは、見通しが甘くて間に合わな...
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――|「それいつまでにやるの?」2 (第3章「仕事の姿勢」 第1講)|~できる教師になるための12章~ └―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――「まずよく言われることですが、チェックリストは必ず作りましょう。人によってはやるべき仕事を相当数確実に覚えている人もいますが、そういう人も念には念を入れてチェックリストを作るといいと思います」┌-------------...
セミナーの御案内です。ご興味のある先生方、ご参加をご検討ください。よろしくお願いいたします。セミナー要項はこちらです。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━第1回 野口塾ビギナーズセミナー 山中伸之/セミナー実行委員長━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━セミナー要項はこちらです。「野口塾ビギナーズセミナーとは」☆野口先生の教育論・授業論をやさしく具体的に学びたい☆野口先生のような国語...
皆様、連休はいかがお過ごしですか。私はタケノコ退治に追われています。私の家は田舎なのでちょっとした竹林があります。この季節はタケノコが生えます。放っておくとどんどん竹が増えて大変なことになりますので、2日に1回は見回ってタケノコを倒します。もったいないと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、とても掘っていては間に合いません。毎回100本くらいは倒します。合間にちょっと掘っては学校にもっていって...
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――|「それいつまでにやるの?」 (第3章「仕事の姿勢」 第1講)|~できる教師になるための12章~ └―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――「今日から新しい章に入ります。仕事に対する姿勢のことです」「よろしくお願いします」「学校は教育課程によって動いています。教育課程とは簡単に言えば、1年間の教育活動について、何を目標にして、どんな内容を、いつ、どれくらいの時...
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――|「我、他人を敬へば」 (第2章「常識」 第5講)|~できる教師になるための12章~ └―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――「今日は『常識』についての最終講義です」「よろしくお願いします」「君は『実語教』というのを知っていますか?」「聞いたことはあります」「今日は広辞苑を引かないのですか?」「昨日、やみくもに引くことがよいことではないと聞きましたので、今日...